NISHIGAWA TERRACE
NISHIGAWA TERRACEは岡山市中心部の⻄川緑道公園に面する敷地に計画された循環をコンセプトとした木造複合施設である。雨⽔循環を修景化したガーデンを中心にした門構えの構成で、都市の中心で森や⽔・緑の恵みに触れられる建築とした。本建物は岡山のような地方都市市街地に多い2~4階建て程度の低層商業ビルに⽔平展開できる木造小規模ビルの提案として、非住宅小規模ビルにフィットする構造・材料を用いた構造計画とした。
【構造概要】
本建物は商業・業務ビルに適した無柱空間、市街地に多い一面接道を想定して接道方向はラーメン構造、直交方向は建物側面の耐⼒壁により耐震性を確保し、在来軸組構造の延⻑とすることで今まで住宅を担ってきた工務店が施工しやすい架構とした。また、本建物は準耐火建築物であり露出する柱梁は燃えしろ設計とするため、ラーメン構造には一般流通材を重ねて接着した「接着重ね材」を用い、接合部はGIR接合とすることで木を現しとした構造となっている。
架構概念図
架構構成
本建物では木造住宅を担ってきた中小規模の製材所が製造できる木造ラーメン用の大断面材として、接着重ね材に着目した。接着重ね材は既存の製材設備を活かせる正角材を使い、それを束ねた部材である。大断面集成材のような大規模な設備は必要なく、プレス機と接着乾燥の養生スペースがあれば製造可能であり、大断面集成材やCLT以外の大断面材の選択肢となる。接着重ね材は一般流通材の規格によるため6mを超えるスパンを設計することは難しいが、小規模ビルなどの6mスパンである程度対応可能な建物に適した材料となる。また、接着層が少ないため素地を活かした無垢材のような美しい外観の材を作成可能である。
接着重ね材外観
接着重ね材イメージ
現在の地方都市にはRC造や鉄骨造のビルが並んでいるが、地方都市の市街地小規模ビルは規模・資材調達の観点から木造化との親和性が高いと考えられる。今後の地方都市では人口減少ともに住宅着工件数が激減することが想定され、今まで住宅を担ってきた中小の製材所と工務店が連携して非住宅木造を担えると良いと考える。そのためには中小の製材所で非住宅に必要な接着重ね材のような大断面材を作れること、そこと関係性の強い工務店が連携して非住宅木造の施工に取り組める環境が必要である。
地方都市の市街地木造化イメージ
地方都市での非住宅木造施工体制の拡大







